ReTERAS-Plus Blog

2025-09-21

寒さ対策 大阪市補助金活用内窓工事(二重窓)

世界の先進国の寒さ対策

寒い住宅は、「不快」だけでなく確実に健康リスクを高めます。世界保健機関(WHO)は、一般の人が健康を守るための冬季室温の目安を18℃以上(高齢者・乳幼児や心肺疾患のある方はより高め)とし、断熱・気密の改善は健康便益が見込めると勧告しています。

世界保健機関(WHO)は、冬季の室内温度は18℃以上を保つことが健康を守る目安だと勧告しています(高齢者や乳幼児、心肺疾患のある方はより高めが望ましい。この18℃基準は、英国でも**公的ガイダンスと住宅安全制度の“ものさし”として広く用いられています。たとえば英国政府の冬季健康アドバイスは「居間や寝室は少なくとも18℃**に」と明示。また、地方当局が賃貸住宅の危険を評価・是正できる制度 HHSRS(住宅の健康・安全評価制度)では「過度の寒さ(Excess Cold)」を主要ハザードとして扱い、外気−1℃時に居間21℃/寝室18℃を目標とする運用指針が示されています。必要に応じて断熱・暖房の改善を命じる是正措置が取られます。

さらに、英国のDecent Homes Standard(適正住宅基準)は「有効な断熱と効率的な暖房による十分な温熱快適性」を満たすことを要件に掲げており、現在は民間賃貸にも適用拡大を視野に基準の見直しが進められています。併せて政府の「安全な賃貸のための手引き」も、**18〜21℃を合理的な費用で維持できない住宅は“寒い家”**だとして、断熱(EPC等級E以上)や十分な暖房の供給を家主の責務と明記しています。

要するに、英国では法律・制度(HHSRSや適正住宅基準、賃貸の指針)の中で“18℃”が健康保護の実務基準として活用され、断熱・暖房の整備を促す仕組みが整っています。日本でも、WHOが示す18℃以上を意識した窓断熱や内窓の導入、気密・断熱改修は、健康面のリスク低減に直結する投資と言えます。

寒い家で起きやすい主な健康被害

循環器系(血圧上昇・心筋梗塞・脳卒中など)
 室内が寒いと末梢血管が収縮し血圧が上がります。WHOの総説でも、室温が低いほど血圧上昇や循環器イベントのリスク増と関連する研究が多数示され、室温を上げることで血圧が下がることが示されています。日本のランダム化比較試験でも、起床前から居間を暖めるよう指導した群で室温が約2℃上がり、収縮期/拡張期血圧が約4.4/2.3mmHg低下しました。冬の循環器イベント予防に有効な可能性が示唆されています。

呼吸器系(感染症・喘息/COPDの悪化)
 寒冷は気道炎症を助長し、喘息症状やCOPD悪化、呼吸器感染の増加と関連します。室温18℃以上の時間が長いほど呼吸器症状が少ないというエビデンスがまとめられています

メンタル・睡眠
 寒い屋内は睡眠の質や気分障害と関連する報告があります(エビデンスは疾患や集団で強弱があるものの、総じて温かい住環境が望ましいと整理されています)。

ヒートショック(入浴時の急激な血圧変動)
 日本の大規模調査では、居間や脱衣所の平均室温が18℃未満の住宅で、42℃以上の“熱め入浴”をする確率が約1.8倍高く、入浴関連事故リスクの高さと関連しました。

 また消費者庁は、2011年の1年間で約1万7千人が「いわゆるヒートショック」に関連して急死したとの推計を紹介し、冬季の室温管理と入浴時の注意を強く呼びかけています。

参考:欧州や日本でも、高断熱住宅が普及している地域ほど冬季の超過死亡が少ない傾向が示されており、「寒さに慣れている国ほど家が暖かい」ことが健康差を生んでいる、という指摘があります。

何度から危険?——室温の目安

  • 基準:WHOは「18℃以上を強く推奨」。高齢者・乳幼児・心肺疾患のある方はより高めが望ましいとしています

実務感覚:居間・寝室は18〜20℃以上、脱衣所・浴室もできるだけ近い温度に。部屋間の大きな温度差を避けるとヒートショック対策になります。

いますぐできる対策(今日から)

  1. 在室温度の底上げ:起床1時間前から暖房タイマー、就寝時も極端に下げ過ぎない。
  2. 入浴安全:脱衣所・浴室を先に暖め、湯温は熱くし過ぎない(41℃以下を目安に)。長湯を避け、入浴前後の水分補給を。
  3. すきま風対策:カーテン、ドア下モヘア、簡易気密テープなどで冷気侵入を抑える

中長期の根本対策(健康×省エネ)

  • 断熱改修(屋根・外壁・床・窓):断熱材の補強や高断熱サッシ/内窓で熱損失を大幅削減。ランダム化試験や体系的レビューでも、断熱・気密の底上げは室温上昇と健康指標の改善(呼吸器症状・血圧・自己申告の健康感など)に結びつくと報告されています。
  • 暖房計画の見直し:連続暖房や放射暖房の併用、温度ムラを減らすレイアウト。
  • 換気・結露対策:断熱強化時は適切な換気をセットで。暖かくしても換気が不足すると湿気・カビが増え、呼吸器リスクに逆戻りします。

補助金も活用できます

窓やドアの断熱改修には、国の**「先進的窓リノベ2025事業」住宅省エネ2025キャンペーンなどの補助制度が用意されています。要件を満たすと費用の1/2相当・上限200万円**などの支援が受けられます。(工事内容・性能で異なるため要確認)

まとめ

  • 寒い住宅は血圧上昇→心血管イベント, 呼吸器疾患, ヒートショック, 睡眠・メンタル悪化など多面的に健康リスクを上げます。
  • **室温18℃以上(脆弱層はより高め)**を基準に、入浴まわりの温度差を縮めることが重要。
  • 根本解決は断熱・気密+適切な暖房&換気。エビデンスでも健康便益が確認されています。

お住まい(戸建/マンション、築年数、窓の種類)を教えていただければ、健康面のリスクを減らす断熱・暖房・換気の優先順位と、使える補助金の概算までセットでご提案します。


本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。大阪市で「断熱リフォーム」に取り組む私たちは、内窓や玄関の窓断熱を通じて、冷暖房の光熱費を抑える補助金活用を含めたご提案を大切にしています。「住まいが変われば暮らしが豊かに」──この想いを胸に、快適な住環境づくりをこれからもサポートしてまいります。

株式会社リテラスプラス 代表取締役 薮田 和生


補助金活用を応援します

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断熱リフォーム専門店
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