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2025-09-10

2025年マンションの窓断熱 最新トレンド

なぜ今、マンションで窓断熱が重要なのか

  • 窓は住宅内の熱の出入りが最も大きく、冷暖房エネルギーのロスの約7割を窓で占めるとも言われます。二重窓や内窓を導入することで、エアコン効率向上、省エネ、結露・騒音軽減など数多くのメリットがあります。
  • 特にマンションでは既存窓とのバランスが難しいケースも多く、「ふかし枠」が不要なスリム仕様は大きな注目ポイントです。

内窓設置がもたらす基本メリット

1、防音・結露対策も一石二鳥
内窓を設けることで、外部騒音の15dB減など静かな空間を実現可能。結露抑制やカビ予防にもつながります。

2、断熱性の向上・快適な住環境に
内窓との間に生まれる空気層が熱移動を抑制し、夏場の暑さや冬場の冷気を大幅に軽減します。これにより室内温度が安定し、冷暖房効率も向上。Panasonicの内窓はH-5等級の断熱性、A-4(2)等級の気密性能を実現し、冷暖房費が10年間で約23万円減らせるデータもあります。

最新3ブランド比較:スリム&ふかし枠不要がトレンド!

Panasonic(エコマド)業界最細のスリムフレーム設計(引違い55mm/開き窓48mm)で、既存の枠内にすっきり納まります。施工時間も短縮可能。奥行きが不足しても、最小20mmのふかし枠で対応可
YKK AP(ウチリモ 内窓)最小47mmの額縁見込みがあれば「ふかし枠なし」で施工可能な画期的設計。戸建:約75%、RCマンション:約55%の窓でふかし枠不要。熱貫流率1.5 W/m²K以下、Sグレード補助対象製品。見込み最低47mm必要
LIXIL(インプラス + 持ち出し枠)2025年6月発売の「持ち出し枠」により、奥行き不足の現場でもふかし枠不要で設置可能。クロス納まりでは見切材としても機能。補助対象製品です。指定寸法内で持ち出し枠使用により可能

施工イメージ & メリットまとめ

Panasonic(エコマド)

  • 内窓フレームが非常にスリム→ マンションの狭い窓枠にも収まりやすい
  • 半日~1日で施工完了、工期短縮にも◎
  • また、冷暖房効率アップと長期のランニングコスト削減に貢献

YKK AP(ウチリモ)

  • 枠見込み47mmから施工可能=多くのマンションで実装が容易に
  • 「ウチリモ」の登場で、内窓導入が断念されていた住宅にも対応可能に
  • デザインもブラックなどカラー展開が豊富

LIXIL(インプラス + 持ち出し枠)

  • 奥行き不足床への対応が容易に→ 施工性・意匠性が両立
  • クロス巻き込みを活かせる見切材機能あり、納まり美しく仕上げ可能

環境省の「先進的窓リノベ2025事業」では、内窓設置など窓断熱リフォームに最大200万円の補助あり。Panasonic、YKK、LIXILいずれも対象製品として登録を進めています。

内窓が苦手な方への代替策

① 真空ガラスへの「ガラス交換」

  • 真空ガラス「スペーシア」「スペーシアクール」「スーパースペーシア」**は、従来の複層ガラスをより薄型かつ高断熱なガラスに交換する手法です。
    • 一般的な複層ガラスの約2倍〜4倍の断熱性能を持ち、厚みも薄く、スリムなサッシにも収まりやすいのが特長です。

真空ガラスへの交換の懸念材料としては、国の補助金の先進的窓リノベの対象外となるという点です。真空ガラスの最高レベルのスーパースペーシアを使用したとしても、既存アルミサッシにスーパースペーシアでは2.04W/㎡Kとなり、先進的窓リノベ基準の1.9W/㎡Kの基準外となってしまいます。(※大阪市の補助金は活用可能です。)

② カバー工法による「外窓丸ごと交換」

内窓ではなく、既存のサッシを撤去せずに、上から新しいサッシを覆い被せる「カバー工法」で窓ごとの交換も可能。窓の断熱性能のみならず障子の可動性、網戸の可動性などメリット多数あります。

注)分譲マンションの場合、ガラスの交換、カバー工法の場合、マンション理事会の承認が必要です。

補助金制度を活用しよう

● 「大阪市住宅省エネ改修促進事業」

  • 開口部などの断熱リフォームに対し、
    • 省エネ基準レベル:工事費の 2/5補助(最大30万円/戸)
    • ZEHレベル:4/5補助(最大70万円/戸)
  • 条件のひとつに、居間を含む2つ以上の居室のすべての外気かかわる窓の断熱改修があること。
  • 申請後、設計・工事・アフター報告等を経て補助金が支給されます。

● 「先進的窓リノベ2025事業(国・環境省)」

  • 高断熱窓への改修費の 1/2を定額補助、最大200万円まで補助可能。
  • 内窓設置、ガラス交換、外窓交換すべてが対象となり、大阪市の制度と併用できる場合もあります。

具体的な提案パターンと流れ(マンション向け)

  1. 現状診断:窓の材質・サッシ形状・Uw値・設置環境をチェック。
  2. 内窓設置が不適切な場合は…苦手な場合は
    • ガラス交換(真空ガラス)を提案。
    • カバー工法の検討も同時に行う。
  3. マンション理事会に要望書を提出(資料等弊社お手伝いします)
  4. 補助制度の確認
    • 市と国の制度、それぞれの要件と併用可否を確認。
    • 施工業者と相談しながら設計・申請を進めます。
  5. 施工・効果測定
    • 断熱性能(最低Uw1.9以下)、結露軽減、省エネ効果など実感。
  6. アフターコンサル
    • 効果実感の共有、他部位のリフォーム提案へつなげる。

マンションの窓断熱は、住まいの快適性・省エネを両立する非常に有効な手段です。内窓に抵抗がある方でも、真空ガラス交換やカバー工法という透明かつ機能的な選択肢があり、さらに大阪市の高水準な補助制度を活用すれば、コスト面でも導入しやすい状況が整っています。

住まいの断熱を見直すことで、光熱費削減、結露・騒音対策、健康・快適性の向上といった効果を一気に得るチャンスです。ぜひこの機会に、内窓以外の選択肢にも目を向けてみてください!

断熱リフォーム専門店
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